まずは外観。
プランデザインのアウトラインは大屋根でトラブルの起きずらいシンプルな外観でありながら、駐車場から玄関までの屋根付き回廊を作り、ちょっとした屋外作業や自転車置き場にもできるようにすること。
2世帯住宅だけど完全分離までは必要ない。 でもちょっとした調理は2階でもできるように・・・。
などでしょうか。
高断熱・高気密はもちろんですが、性能的には構造強度は最高クラスの3等級、長期優良住宅仕様で、断熱性能はいわゆるQ1住宅。 平成25年基準での熱損失は0.4W/u程度、北面はトリプル硝子、それ以外はペアLow−Eアルゴンガス入り。 オール電化で、弊社オリジナル工法のパッシブ地中熱断熱工法、となっています。

エコキュートやエアコンの室外機は必ず架台にのせて設置します。
地べたにブロックなどで直に置くと雪などの影響で効率がかなりおちることもあり・・・

玄関を入ると左側にカーブした入口を通ってシューズクローゼットがあります。左側下に見えるのは郵便受けですが、ちょっとした小物おき棚も兼用しています。 せっかくの高断熱気密住宅ですので郵便受けも断熱材で囲われた箱のような構造になっていて、直接外気が入ってこないようになっています。
これは前にもアップロードした居間の入り口横にある台所部ですがナタなぐり仕上げの梁型を黒く仕上げてちょっとシックな感じに(古民家風?)しました。

居間から台所をみたところ。この1階の台所がメインキッチンになります。 L型配置の配膳台をおいてかなり大きな流し台になりましたが、2世帯ですのでご家族みなさんで料理を楽しまれるようです。
台所の奥には食品庫があります。 生鮮食品を収める場合は断熱区画を屋内とは別にしてわざと寒くするのですが、奥様が主に乾物系の食品のみとおっしゃいましたので、続き部屋になっています。
台所の食器棚横にすべてのリモコン類を集積させます。
居間に入ったところ。 正面の壁はアクセントにタイルを張っていますが、これは湿気や有害物質を吸収するというエコカラット張りになっています。
廊下からトイレに入りますがこのように少し大きめの多目的シンクを手洗い器として、場合によっては汚れ物も洗えるようにしました。
クローゼット・物置はかなりの容量があります。すべて床板同様、赤松の集成板で作りましたが材料屋さんなどにも言われましたが近年これだけの量の収納棚がある家は珍しいそうです。
出来上がったところで室内の代表的シックハウス原因であるホルムアルデヒド濃度の測定をしました。
検出されず・・・ OKなようですね。
今度は階段を上って2階へ・・・ 2階に上がりきったところに小さなホールがありますが、そのスペースを生かしてカウンター式の机を作りました。 ちょっとした作業とかには良さそうですね。
ちなみにこの机の下は1階ボイラー室からの吹き抜けダクトにもなっており、蓋の開閉で2階へ暖気へ送ることができます。 実際に運転してみたところ、かなりの効果があったようです。

2階の廊下ですが、若干暗くなりそうだったので2階DKからの欄間をつくり光を補充するように考えてあります。

2階ホールから2階DKへ入ります。
2世帯住宅ですが、メインの料理などは1階の台所でみんなで作りますので、ちょっと小ぶりなシステムキッチンとこれも赤松集成板の食器棚となっています。部屋の中央近くにキッチンを置く、いわゆるアイランド型に近い配置です。 コンロ前は広がり感を阻害しないように強化ガラスによるパーテーションとしました。
2階居間からロフトに上がりますが、かなり広大なスペースです。2階建ての法規的な制約から天井高さは1.4mしかないものの十分になにか一部屋として使えそうな感じですね。
やはり一部屋は和室も欲しい・・・ということで作った和室です。 ちょっとした広がりを見せるためと飾りの意味でですが(床の間をつくるほどのスペース的な余裕がなかったもので・・・)飾り棚を工夫してみました。
出窓に地窓形式の窓をつけ、上部をカーブさせて落とし掛けはサビ竹の角竹としてあります。
言ってみれば無駄な空間とも言えますが、このようなちょっとした飾り空間で小さな和室もだいぶ広がってみえますね。
最後に旦那さん(ご主人)の趣味の部屋。 無線機などの機械類を置く棚、机はご主人が考案、アイディアを絞っています。 鉄塔からの電線の引き込みや、電源線などもプロ級・・(もっともお仕事柄そおちらのほうのプロでもいらっしゃいますが・・・)
以上で、プライバシーにあまり触れない程度の完成写真、ご紹介でした。