ベタ基礎というのは面で重さを支える方式ですから、この耐圧盤(コンクリートの板)の強度がもっとも肝心な話になってきます。
布基礎よりベタ基礎のほうが強い、と思っている方も多いのですが、100%ではありません。
特に立ち上がり布基礎部分の間隔が遠いと、その間で板が折れてしまうこともないわけではなく、けっこう頑丈に鉄筋で補強する必要があります。
コンクリート構造は圧縮力をコンクリートで、引っ張り力を鉄筋で持たせていますので配筋は重要です。 逆に構造計算なしで経験的に鉄筋を入れるとなるとかなり余計な鉄筋を入れなくてはならず、コストも重量も、手間隙もかかります。・・・で、今回もちゃんと構造計算した結果から必要な箇所を重点的に補強しつつ配筋しています。
太い鉄筋を少なく入れるか、比較的細い鉄筋をたくさん入れるかは工学的な判断となりますが、コンクリート工事自体はいわばドロをこねて固めてつくるようなものなので安全係数を多めに見つつもけっこう大雑把な話になるということも逆説的にですが本当の話です。
とはいえ鉄筋の太さや間隔などは構造計算の結果に基づいて正確に入れなくてはならないのはもちろんです。鉄筋同士の結束や、鉄筋下のコンクリート厚を確保するためのスペーサーも適宜入れてゆきます。
まずは地下からの湿気があがってこないようにポリエチレンの防湿シートを全体にかぶせ、その上に網状に鉄筋を並べて配置してゆきます。 コンクリートだけでも防湿にはなるのですが、2重に防湿処理することと、コンクリートに自然発生的にできるクラック(割れ目)の対策にもなります。
内部の立ち上がり間仕切り部基礎の型枠もこのスラブ配筋をおこなった後に設置してゆきます。
最後に型枠の通りをまっすぐに保持するためと高さの調整のために上部に木材を回して固定。